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<鉄道で巡るイタリア3都市> 永遠の都 ローマ編

2024年夏、家族とはじめてイタリアを訪れました。最初の目的地は歴史と文化が息づく“永遠の都”ローマです。

歴史と現代が交錯するローマでは、古代遺跡や世界遺産を巡り、バチカン市国では壮大な建築や美術に触れました。またローマ料理やお酒をゆっくり楽しむ時間や、どこを切り取っても絵になる街並みも見逃せません。

ローマの歴史と文化は、家族みんなが楽しめる贅沢な時間をもたらしてくれました。この記事では、そんな魅力をたっぷりとご紹介します。

PM6:30 レオナルド・ダ・ヴィンチ国際空港

成田空港からアシアナ航空を利用し、仁川空港でのトランジットを経てローマへ向かいました。

ローマへは日本からの直行便もありますが、スカイスキャナーでまずは検索をかけ、航空会社・フライトスケジュール・乗り継ぎ時間・価格を比較して総合的に判断し、今回のフライトを選びました。

予期せぬトラブルが起きた際に、どこも介さずその場で直接航空会社に交渉できるよう、いつも航空会社のHPから予約をしています。今回の旅は行きと帰りでルートが異なるため、片道ずつ購入しました。

アシアナ航空は韓国料理がベースの機内食がとても美味しく、長いフライトの楽しみのひとつとなりました。

子どもがいる旅では長いフライトを躊躇してしまい、これまではどうしてもアジアを中心に旅先を選んでいましたが、ローマまでの16時間は睡眠のほか、事前にダウンロードしていた動画視聴をしていたら思っていたほど退屈せず、ついにレオナルド・ダ・ヴィンチ国際空港に到着しました。

夕陽が沈むなか、ローマの地に足を踏み入れたときは感激と安心感でいっぱいになり、これから本格的に始まる旅に胸を躍らせました。

INFORMATION

Flight Info

OZ107 成田 9:00 ⇒ 仁川 11:30
OZ561 仁川 12:20 ⇒ ローマ 18:30

PM8:40 ルメリディアン ヴィスコンティ ローマ

空港からはタクシーでホテルに向かいました。ローマ市内への移動は一律55ユーロ。料金が明確なので安心して利用できます。

タクシーに乗り込むと、窓から見えるローマの景色にさっそく感動が止まりません。歴史的な建物が立ち並ぶ街並みや、石畳の道を行き交う人々の姿が、まるで映画のワンシーンのようです。

特にディナーで賑わうテラスが、街並みに自然と馴染んでいる様子に心奪われ、長旅の疲れもすっかり忘れてしまいました。これから始まる旅への期待が一層高まります。

ローマでは「ル・メリディアン ヴィスコンティ ローマ」に宿泊しました。4人一部屋で滞在できること、行きたかったスポットへ徒歩圏内であることが大きな決め手でした。

チェックインを済ませると、フロントスタッフが説明してくれたMAPを見ながら、家族で翌日の予定について作戦会議。ローマの街は夜も活気に満ちており、外に出たい気持ちもありましたが、この日はホテルから出ずに、翌日に備えて早めに休むことにしました。

INFORMATION

Le Méridien Visconti Rome

AM7:00 ルメリディアン ヴィスコンティ ローマ

ローマの朝は、ホテルのブッフェでスタートしました。朝食会場のオープンに合わせ一日を始めることが、その日を効率的に過ごすための我が家のルールです。

さらに朝一番のよい点は、人が少なくレストランが静かで、並ぶ必要のないこと。ブッフェの種類は多くなかったものの、新鮮な食材やパンなどが並びます。

特に海外の大型リゾートホテルの朝食会場では、世界各地で親しまれる朝食が並び、日本食やその他アジア料理を見かけることも多くありますが、こちらのラインナップは典型的かつシンプルな洋食のみ。

ビジネス利用や、ホテルステイよりも観光重視の旅行者に好まれそうです。

特にカプチーノを淹れてくれるサービスがなんともイタリアらしいです。この旅で知ったことですが、イタリア人は朝しかカプチーノを飲まないのだそう。

エネルギーをしっかりと補給し、これから始まるローマの観光に向けて準備万端です。

歴史と文化が息づく“永遠の都”ローマは、見どころがたくさんあります。ワクワクしながらホテルを出発し、ローマの街へと繰り出しました。

AM9:30 ヴァチカン市国

ホテルからバチカン市国までは歩いて行きました。

ホテルを出発してすぐに、ローマの美しい街並みが迎えてくれました。石畳の道や歴史的な建物が立ち並ぶ風景は、出発前の情報収集でたくさんの写真を見てきましたが、実際にそこを歩くというのは全くの別物です。

やはり現地に行き、五感で感じることが旅の醍醐味なのだと改めて感じました。カフェやショップが点在し、犬の散歩をしている人も多く、地元の人々の生活を垣間見ることができるのも魅力的です。

バチカン市国への入国後は、サン・ピエトロ広場の広々とした空間が目の前に広がり、その壮大さに圧倒されました。

広場の中心に立つサン・ピエトロ大聖堂は、まさに荘厳そのもので、青空に映えるその姿がとても印象的な光景でした。

世界的に人気のバチカン美術館とシスティーナ礼拝堂は、私たちが訪れた月曜が定休。

訪れたかったスポットのひとつだったので、とても残念ではありましたが、今回は予約不可の、サン・ピエトロ大聖堂の内部へ。

混んでいるときは2-3時間は並ぶと言われていますが、この日早く訪れたおかげかスムーズに入ることができました。

スムーズに進んだ行列の先で大聖堂の内部に足を踏み入れると、天井が高く広々とした空間が広がり、その荘厳さに圧倒されました。

内部はとてもきらびやかでありながら、同時に厳かな雰囲気が漂っています。金箔で装飾された天井や壁、精巧に彫刻された柱や祭壇は、どれも目を見張る美しさでした。

礼拝の時間には観光客だけでなく、熱心な巡礼者が祈りを捧げ、神聖な場であることを改めて感じます。訪れた日は比較的空いていたため、ゆっくりと見学することができ、歴史と芸術の深さに触れる貴重な時間を過ごすことができました。


サン・ピエトロ大聖堂は、その壮大さと美しさだけでなく、訪れる人々に深い感動と静寂をもたらす特別な場所でした。

またローマを訪れることがあれば、必ず行きたい世界遺産です。バチカン美術館やシスティーナ礼拝堂の休館を残念に思う気持ちも、いつの間にか忘れていました。

INFORMATION

サンピエトロ寺院

住所:Piazza San Pietro, 00120 Città del Vaticano, Vatican

AM11:15 GROMのジェラートと街歩き

今回のイタリア旅行では、観光やホテル滞在だけでなく、イタリアならではのおいしいものをとことん楽しむことも旅のテーマにしました。

私の旅のこだわりは、その土地に詳しく、かつグルメな人においしいものやお店を教えてもらうこと。今回相談したのは、イタリアに5年間の駐在経験があり、イタリア各地すみずみまで旅したという会社の上司です。

イタリアには至るところにジェラート屋さんがありますが、中でもおいしいとオススメされたのが「GROM」です。

GROMはその高品質な素材と伝統的な製法で知られており、世界中にファンがいる名店です。ローマを訪れた際に、上司のアドバイスに従って立ち寄ることにしました。

GROMにはたくさんのフレーバーがあり、どれにしようか迷ってしまいますが、食べ歩きの予定があったり、楽しみにしている食事の予定があれば、一番小さなサイズでも十分楽しめます。私はキャラメルバニラを選びましたが、ピスタチオが人気のようです。

ローマの気温はこの日38℃。夏のイタリア観光は暑さ対策が必要ですが、ジェラートは体を冷やしてくれると同時に、その甘さでたくさん歩き疲れた体も元気づけてくれます。

ジェラートを手に、ローマの美しい街並みを散策することはまるで「ローマの休日」のようでした。

INFORMATION

GROM

・住所:Corso Vittorio Emanuele II, 69, 00186 Roma RM, Italy
・サイトURL:https://www.gromgelato.com/it/it/home.html

AM12:30 Roscioli Salumeria con Cucina

今回のイタリア旅行で一番の楽しみは、美食の国イタリアならではの食事を楽しむことでした。イタリア旅行の相談をした上司から「まず最初に予約すべき」と言われたローマの名店に行ってきました。

出発の2ヶ月前に余裕を持って予約したつもりでしたが、それにも関わらず時間帯や座席によってはちらほら埋まる人気ぶり。

店内に入ると、スタッフの温かい歓迎を受け、地下のワインセラーに案内されました。ワインボトルに囲まれた雰囲気のある席で、特別感が一層高まります。

メニューを開くと、たくさんの選択肢に心躍りましたが、やはり一番のお目当てはローマ発祥のカルボナーラ。

そして、実際に運ばれてきたカルボナーラは、想像以上のおいしさでした。濃厚でクリーミーなソースとアルデンテのパスタ、パンチェッタの塩味が絶妙に絡み合い、一口ごとに感動が広がります。

こんなにおいしいカルボナーラはここでしか味わうことができません!

こちらのレストランはミシュラン掲載店で、店内は常に満席で賑わっており、予約なしの方は残念ながらこの日入れなかったようです。

たくさんの観光客が世界中から集まり楽しむ姿は、このレストランの魅力を物語っています。またローマを訪れる機会があれば、必ずもう一度足を運びたいお気に入りのお店です。

INFORMATION

Roscioli Salumeria con Cucina

・住所:Via dei Giubbonari, 21, 00186 Roma RM, Italy
・サイトURL: https://www.salumeriaroscioli.com/en/home-english/

AM2:45 「ローマの休日」ロケ地巡り

イタリアに行くことが決まったとき、思い浮かべたのは映画『ローマの休日』の名シーンの数々。ローマの魅力を象徴するスポットとして、世界中の観光客に愛されている舞台の中から、今回は2箇所を選び巡ってきました。

まず訪れたのは、バロック芸術の傑作と言われる、建築と彫刻が美しいトレビの泉です。泉に背を向け、肩越しにコインを投げ入れると再びローマに戻って来られる、という言い伝えはあまりにも有名な話。

私も今回ローマに魅了されてしまった一人で、またいつか来られる日が来るといいなと、この旅の間に何度も思いました。

トレビの泉から徒歩で10分ほどで向かったのは、スペイン広場。こちらも映画『ローマの休日』の名シーンの舞台として広く知られた場所です。

オードリー・ヘップバーン演じるアン王女がジェラートを食べながら階段に座る姿は、印象的なシーンの一つです。

同じ場所に腰を下ろし、映画のワンシーンを再現したい観光客が増えてしまったことから、スペイン階段での飲食や座り込みは現在禁止されています。かつてジェラートを片手にした観光客で溢れた階段も今は通行する人のみです。

ローマはコンパクトな街なので、私たちは朝から徒歩で回るルートを組みましたが、バスも発達しているのでうまく活用すれば、さらに広い範囲を効率良く回れるかもしれません。

厳しい暑さでしたが、徒歩での移動というより、ローマ散歩という感覚に近く、一日中街並みを楽しむことができました。

INFORMATION

スポット情報

トレビの泉
・住所:Piazza di Trevi, 00187 Roma RM, Italy
・サイトURL: https://maps.app.goo.gl/tVHdPAybz6z1YSn29

スペイン広場
・住所Piazza di Spagna, 00187 Roma RM, Italy
・サイトURL:https://maps.app.goo.gl/8AinPUiGuJAhsTnd8

AM4:30 コロッセオ

ローマ観光のラストを飾るのは、2000年の歴史を誇り、その圧倒的な存在感で訪れる人々を魅了しつづけるコロッセオです。

古代ローマの壮大な建築物の一つとして、1980年にユネスコの世界遺産へ登録されています。

ローマを代表する観光のシンボルであるコロッセオは、毎年多くの観光客が訪れる人気スポットです。特に観光シーズンには非常に混雑します。そのため、オンラインで事前にチケットを購入しておくことがオススメです。

私も出発前に公式サイトから時間指定のチケットを予約していたので、当日はスムーズに入場することができました。

チケットはこちらから購入→Get Your Guide(コロッセオ チケット&ツアー | ゲットユアガイド | GetYourGuide)

コロッセオに到着すると、その大きさと歴史が感じられる外観の美しさに圧倒されました。内部の構造もまた当時の造りそのままで、アリーナの広がりと、観客席の配置がよくわかります。

5万人が収容できるこのスタジアムでかつて開催された剣闘士の情景が浮かんでくるようでした。

世界遺産でありながら、ローマの街並みにごく自然になじむたたずまいに、世界遺産の国イタリアらしさを感じます。

INFORMATION

コロッセオ

・住所:Piazza del Colosseo, 1, 00184 Roma RM, Italy
・サイトURL:https://maps.app.goo.gl/ns4btgeb6ynVFcWJA

AM9:15 ローマ テルミニ駅

次の目的地はフィレンツェ。ローマからの移動は、イタリア国内の主要都市を結ぶ鉄道”Italo”を利用しました。

Italoの座席クラスは3種類あり、私たちは快適性と安全性を考慮し1番良いクラスのクラブ・エグゼクティブの座席を日本から予約しました。⇒Italo, italian high-speed train | Book no service fee | italotreno.com

クラブ・エグゼクティブの快適さは車内だけでなく、電車を待つ時間から始まります。テルミニ駅にはホームがたくさんありますが、予約の鉄道が何番ホームから出発になるかは、出発の直前にならなければわかりません。

たくさんの旅行者で溢れる駅構内で、大きな荷物を抱え子どもたちと待つことになれば、少し不安になりますが、クラブ・エグゼクティブの乗客には、専用のラウンジが用意されているので、荷物を預けゆっくり過ごすことができます。無料のドリンクや軽食が用意され、Wi-Fiも完備、リアルタイムの情報もモニターで確認ができるので、乗車ホーム決定後に安心して移動することができました。

フィレンツェまでの移動時間は約2時間。イタリアの本格ピッツァとパニーニがおいしい”Rosso Pomodoro”でランチを買い、フィレンツェ行きの鉄道に乗り込みました。

まだまだイタリアの旅は続きます!

INFORMATION

Rosso Pomodoro

・住所:Piazza dei Cinquecento, 1/Piano -1 interno, 00185 Stazione RM, Italy
・サイトURL:https://www.rossopomodoro.it/

MUSE

この記事を書いたライターのプロフィール画像
KaoriKoyama商社勤務

夫・息子・娘・ワンコと暮らす会社員。カメラを片手にローカルな景色とご飯を楽しみながら、ラグジュアリーなホテルでどっぷり「非日常」を満喫するスタイルが好きです。旅先は国内...

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