
子連れ旅の新定番!移動も観光も楽しめる子連れクルーズの魅力とは【ママ旅コラムvol.4】
こんにちは。6歳3歳二児の母、旅育実践中のMichelleです。
子連れ旅連載・第4回のテーマは「クルーズ旅行」。
「子連れ旅は移動が大変」——そんなお悩みを抱えるご家族にこそおすすめしたいのが、クルーズ旅行です。
ホテルのような快適な客室に泊まりながら、寄港地観光も楽しめて、移動中も船内でたっぷり遊べる、実は親も子もラクできる旅のスタイル。
今回はアジア発着でファミリーに人気のMSCベリッシマとゲンティンドリームの2船をピックアップ。
さらに、フライ&クルーズでおすすめ、シンガポールの前後泊にぴったりなホテルもご紹介します。子連れ旅の新定番として注目されるクルーズ旅行、その魅力をお届けします。
CONTENTS
01「移動手段」じゃなく「目的地」。クルーズ船の基礎知識
クルーズ旅行というと、いまだに「シニア向けの贅沢な旅」というイメージを持たれがち。でも実は今、子連れファミリーにとって理想的な旅のスタイルとして注目されています。
その理由はシンプル。目的地に向かう間も、“旅を楽しむ空間”がそこにあるという、クルーズならではのスタイルにあります。荷解きは一度きり、寝ている間に次の寄港地へ。日中は観光を満喫し、船に戻ればディナーやショー、キッズ向けのプログラムも充実。親も子もストレスフリーで過ごせるのが魅力です。
クルーズ船はその規模やブランドにより異なり、世界では現在200隻以上が運航中。カジュアル、プレミアム、ラグジュアリーといったカテゴリに分かれ、MSCクルーズ、カーニバル、ディズニー、ロイヤルカリビアンなど、ファミリーでも楽しめる船会社も多数存在します。
中でも、10万トンを超える客船クラスは圧巻。プールやスライダー、シアター、キッズルーム、スパ、レストランなど、まるで“動く商業施設”のように完結した空間で、ただの「移動」ではなく、「目的地そのもの」として楽しめるのが特徴です。
そんな“子連れ旅の味方”ともいえるクルーズ、実は日本発着でも体験できるんです。
02日本発着最大級!MSCベリッシマでクルーズデビュー
我が家の記念すべき初クルーズは、MSCベリッシマの横浜発着・10日間のクリスマスクルーズ*。
寄港地は神戸、那覇、石垣、そして台湾・基隆。選んだのはバルコニー付きの客室で、朝日を眺めながら家族でのんびり朝食を楽しむひとときは、まさにクルーズ旅の醍醐味でした。
(*現在〜2026年は横浜発着の運行なし。発着地や寄港地はお申込みコースによって異なります。)
MSCベリッシマは、全長約315メートル(東京タワーを倒した長さ以上を想像してください)、総トン数約17万トン、乗客定員約5,700名、客室数2,200室以上という日本発着クルーズでは最大級の大型客船。ベイブリッジを通過できないほどの高さもある船です。
総額3億円を超えるスワロフスキー階段や、全長96メートルのメインプロムナード天井のLEDスカイドームなど、「これが船内!?」とその豪華さに驚くことでしょう。
客室タイプは「内側」「海側」「バルコニー付き」「スイート」に加え、専用ダイニングやスパアクセスが付いたアウレアクラス、専用ラウンジやコンシェルジュ付きのYacht Club(ヨットクラブ)など、旅のスタイルに合わせて選べるのも魅力です。子連れ旅だけでなく、少し贅沢な時間を楽しみたい方にもおすすめ。
船内のキッズクラブはLEGOと公式コラボしていて、実際のレゴブロックを使った遊び場が充実。年齢別プログラムも用意されており、安心して預けることができました。
夕方以降は、毎晩開催されるブロードウェイ仕立てのショーが旅を彩ります。
「フォーマルナイト」や「イタリアンナイト」などテーマに合わせたドレスコードもありましたが、ワンピースやジャケットなどでも気軽に楽しめるのもクルーズ初心者には嬉しいポイントです。
基本的に3食(コース料理・ビュッフェ)、エンタメ、宿泊がすべて料金に含まれているのもクルーズならではの魅力。
船内は基本英語ですが、日本発着MSCベリッシマの場合、なんと和食や日本語メニューもあり、深夜23時頃まで利用できるビュッフェは、子どもの食事時間がずれても安心です。
船内で絶対に食べて欲しいのは、自家製のモッツァレラチーズと釜焼きピザ。夜食と言いながら、ショーを観たあと深夜ビュッフェんpピザを頬張るのも旅の楽しみでした。
冬の航海でも、屋内プールやジャグジーが完備されており、寒さを気にせず快適に楽しめるの魅力のひとつ。
子連れクルーズデビューには、MSCベリッシマは間違いなく心強い一隻です。
- INFORMATION
クルーズ船 MSCクルーズ(MSCベリッシマ)
サイトURL:https://www.msccruises.jp
03旅慣れたら挑戦したい“フライ&クルーズ”という選択肢
日本発着クルーズでその魅力に気づいたら、次に挑戦したいのが“フライ&クルーズ”という旅のかたち。これは、クルーズの発着地まで飛行機で移動し、そこからクルーズを楽しむスタイルで、より自由度の高い旅程が組めるのが特長です。
中でも子連れ旅におすすめなのが、シンガポール発着のアジアクルーズ。フライト時間約7時間前後、直行便が多く、空港から港までの移動もスムーズで、時差が1時間程度と少ないため、小さな子どもにも負担が少ないのが魅力です。
2025年3月に乗船したのは、シンガポール港から出航するゲンティンドリーム。東南アジアの寄港地を巡りながら、船内では多彩なアクティビティを、さらに前泊後泊ではコンパクトな国ならではのシンガポール観光もたっぷり楽しむことができ、家族全員が充実した時間を過ごせました。
クルーズは日本発着だけではありません。フライトを組み合わせることで、旅の世界がぐっと広がるのも、クルーズ旅の奥深さ。お値段的にも海外発着の方がクルーズ代金がお手頃ということも多いです。
子ども連れだからこそ体験したい“フライ&クルーズ”という選択肢、ぜひ視野に入れてみてください。
04アジア発のプレミアム客船「ゲンティンドリーム」
シンガポール発着で体験したのは、アジアのファミリー層に人気の「ゲンティンドリーム」。
総トン数約150,695トン、全長約335メートル、乗客定員約3,400名を誇る大型船で、こちらもMSC同様、東京タワーを横に寝かせたほどの長さにも圧倒されます。
船内には、有料・無料のバーやレストランが合わせて約40カ所もあり、中華、洋食、インド料理、屋台風軽食まで、幅広いグルメを楽しめるのも魅力。
クルーズ中とは思えない食の充実ぶりに驚かされます。中でもお気に入りは海風を感じながらテラスでいただく、「Umi Uma」での韓国焼肉。これまで複数のクルーズ船取材を経験しましたが、初めてでした。(追加料金で利用するスペシャリティレストラン)
プレミアム感のある設備を備えながらも、ドレスコードは比較的自由。
ディナータイムにドレスアップしている人もいれば、リゾートワンピースやポロシャツなどラフな装いで過ごす人も多く、肩肘張らずに楽しめるカジュアルさが子連れにはありがたいポイントです。
さらに、ゲンティンドリームが就航するシンガポール発着のルートは陸に近い沿岸航路が中心。そのため、波が穏やかで揺れにくく、クルーズ初心者や小さなお子さん連れにもぴったり。我が家も酔い止めなしで快適に過ごすことができました。
エンターテインメントに関しては、クルーズ船定番のシアターのほか、遊び場も充実しています。屋内外のプール、ウォータースライダー、アーケードゲーム、ボウリング場まで勢揃い。
屋外デッキにはアスレチックやジップラインまであるんです。大型クルーズが動く商業施設と言われるのにも納得。
有料イベントのフォームパーティー(泡パーティー)やプールサイドDJブースでのダンスタイムなどイベントも多く、移動中も飽きることがありません。
もちろん、キッズクラブも完備。英語なのでコミュニケーションが不安という場合でも、映画ルームやゲームなどさまざまな遊び方ができるので、英語を勉強中の3歳の娘も楽しんでいました。
また、スパエリアの奥には操縦室(ブリッジ)を見学できる展望スペースがあり、働くクルーの姿を見られる貴重な体験に、親の方が夢中になっていました。
客室も多彩で、ファミリールームや二段ベッド付きの部屋も完備。日本語対応は少なめながら、アジア圏らしいフレンドリーなサービスで、同乗した私の母も不自由は感じなかったようです。
エンタメ、グルメ、安心感のバランスが取れた1隻として、子連れでの“ちょっと冒険したい”海外クルーズにぴったりの存在です。
- INFORMATION
スター・クルーズ(ゲンティンドリーム)
サイトURL: https://rwcruises.com
05クルーズ旅の前後泊におすすめ!キッズフレンドリーなシンガポールホテル
フライ&クルーズの魅力のひとつが、クルーズの前後に出発地の観光も楽しめること。せっかく海外に来たなら、宿泊先も子連れに優しいホテルを選びながら、その街ならではの体験も味わいたいですよね。
シンガポールでの前後泊に選んだのは、シャングリラ・オーチャード。
オーチャードの中心地からやや奥まった立地ですが、市内地でありながら静かで広々とした施設広がっています。
特に印象的だったのは、ホテル内に併設された有料キッズプレイエリア「buds by Shangri-La」。
専属スタッフ在中の充実したインドアプレイエリアと開放感ある屋外キッズウォータープレイエリアは観光に出掛けたくなくなるほど、子どもたちにとっては最高の遊び場だったようです。(一部の客室:テーマルームまたはファミリールーム宿泊時、滞在中に3時間無料で利用可能)
朝食ビュッフェにはフレッシュジュースや点心、キッズビュッフェコーナーもあり、これまで多数滞在したシンガポールのホテルの中で、子連れ滞在満足度No.1となりました。
さらに、次回宿泊したいシンガポールの注目スポット、マンダイ・レインフォレスト・リゾート by バンヤンツリー。
2025年4月に開業したばかりのこのホテルは、シンガポール動物園エリアに直結。
都市型ホテルとは違い、自然の中で過ごす“学びと癒し”の滞在が叶います。施設内ではプールやウェルネス体験のほか、動物とのふれあいやサステナブルな教育プログラムも提供予定で、旅育に関心のあるファミリーにこそおすすめです。
スポット情報
シャングリラ・オーチャード
サイトURL: https://www.shangri-la.com/singapore/shangrila/
マンダイ・レインフォレスト・リゾートbyバンヤンツリー
サイトURL:https://www.mandai.com/ja/mandai-rainforest-resort.html
06Q&Aで解決!子連れクルーズのギモンあれこれ
Q. 船は揺れる?船酔いが心配です。
A. 日本発着やシンガポール発着の航路は、比較的内海や沿岸ルートが多く、揺れはかなり少なめです。
船酔いしやすいタイプで長年乗船に踏み切れなかった私ですが、大型船は特に揺れを感じにくいでしょう。心配な方は念のため酔い止め(アネトンや酔い止めバンドも有効)を持参し、揺れにくい中層階・中央寄りの客室、すぐに外の空気を吸えるバルコニー客室を選ぶのもおすすめです。
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Q. どんな持ち物を用意すればいい?
A. 通常の旅行グッズに加えて、船内スケジュールに合わせた服装の準備を。
ドレスコードはクルーズ船によりけりですが、例えばMSCベリッシマ乗船なら、
・テーマ(フォーマルナイト・ホワイトナイト・イタリアンナイト)に合わせた服。ワンピースやジャケットでもOK。
・水着・ラッシュガード(屋内外プール用)
・子ども用酔い止め、常備薬
・日焼け止め、帽子、ビーチサンダル
・洗濯グッズ(セルフランドリーや乾かしスペースがない船もあるため)
などを持っておくと便利です。
船内は鉄でできていることから磁石がくっつくため、マグネットを持ち込むと便利です。
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Q. キッズクラブは何歳から楽しめる?
A. 多くのクルーズ船では3歳以上から利用OK(オムツが外れていることなど条件がある場合も)。
3歳未満でも親子で参加できるプレイルームや、ベビーシッターサービスがある船もあります。
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Q. 英語ができなくても大丈夫?
A.大丈夫でです。
日本発着のMSCベリッシマ船では日本語スタッフや日本語メニューがあることが多く安心。
一方、シンガポール発着のクルーズでは基本的に英語対応ですが、表示がシンプルで図解も多く、直感的に理解できる場面が多いです。
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Q. クルーズ船でWi-Fiは使える?仕事やSNSが気になります。
A. 多くのクルーズ船ではWi-Fiプラン(有料)が提供されていますが、通信は衛星回線を使用しているため速度はやや不安定なときもあります。
また、寄港地に下船している間は現地のモバイル回線(eSIMやローミング)を活用するのもおすすめです。
07まとめ
クルーズ旅は、24時間すべてが旅のハイライト。日中は寄港地で冒険し、夜は寝不足になるほどイベントが盛りだくさん。そんな時間に魅了された子どもたちは、気づけば“移動そのもの”を旅として楽しむように。家族の記憶に残る、特別な旅のかたちをぜひ多くの方に体験していただきたいです。
- INFORMATION
MSC 乗船Reel
MUSE
- Michelle親子トラベラー・ホテルライター
親子で旅するママトラベラー。複数ウェブ媒体にてトラベルライターとして活動。 2021年に第二子を出産し、二児の母に。子ども目線の家族旅、ママにとってのご褒美旅。どちらも...
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